カテゴリー「国一般会計」の記事

2008年4月25日 (金)

2008年度の国の予算

2008年の国の予算についてまとめたので報告します。

2008年度国の予算歳入純計(一般会計+特別会計+政府関連団体)

2008kunisainyu_3

出所:財務省平成20年度 財政法第28条等による予算参考書類を元に作成を基に作成

(C)社会経営システム研究所All Rights Reserved.

租税や保険料など、まともな収入は、109兆円で、歳入純計329兆1,870億円33%たらず。

公債金・借入金が全体49.8%と、約5割を占めている事からみても、まさに破綻していると言っても、間違いない。

しかも、公債金・借入金のうち、55.7%に相当する91兆4,833億円は、借款債、つまり借金返済のための、財源である。

2008年度国の予算歳出純計(一般会計+特別会計+政府関連団体)

2008kunisaisyutu_2

出所:財務省平成20年度 財政法第28条等による予算参考書類を元に作成を基に作成

(C)社会経営システム研究所All Rights Reserved.

歳出については、借金の返済が180兆円で60%

借金返済以外の支出では、以下の順

社会保障費:66兆8,455億円(21.9%)

地方交付税等:16兆5,823億円(5.4%)

公共事業:8兆90億円(2.9%)

文教科学技術:5兆3,122億円(1.7%)

公共事業費が、やはり多すぎると言わざるを得ない。

公共事業が全てダメとは、言わないが、公共事業費の財源の多くは建設国債などの借金であり、公共事業が減らない限りは、借金が減らないのは自明である。

今年度も、5兆2,120億円の建設国債を、発行予定である。

建設国債は、債務償還60年ルールが適用されるため、借金元金の返済は60年後にすればよい事になっており、結局10年債、20年債で発行しても、返済は先送り。

借金が膨れ上がり、2007年12月31日現在の国の長期債務残高が838兆円になった理由は、借金返済を債務償還60年ルールで、先送りにしたため、と言って間違いないだろう。

即刻、債務償還60年ルールは、廃止すべきである。

これ以上借金を増やさないよう、プライマリバランスの均衡化により、財政再建をしつつ、超高齢化時代に対応した社会保障費を捻出しなければ、この国の未来は、ないのは明白。

困難な事は、十分承知しているが、まずは公務員制度改革と独立行政法人・特殊法人の改革を断行し、国・地方の公務員の人件費を削減、民営化の推進を行ない、事務事業費を大幅に削減し、国も・地方も、公共事業費を削減し、社会保障や教育、技術革新に、歳出転換すべきでは、ないだろうか。

まずは、徹底した歳出のチェックを!増税の議論は、その先。

そのためにも、政治家に任せることなく、市民が税の使い方を調査し、おかしい事は、おかしいと、主張しなければならない。

市民が声をあげることで、政治家の態度も変わる可能性はある。

あきらめず、行動するしか、道はない。

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2008年3月27日 (木)

道路特定財源について考える~その4~

道路特定財源について考えるの4回目

今回は、暫定税率が廃止になった場合の影響について分析する。

●2008年度道路特定財源の規模(本則+暫定上乗せ分)

Road08tokutei02

本則:暫定上乗せ分=52:48

よって暫定税率が全て廃止になった場合

・国の道路特定財源:1兆6,427億円1兆6,940億円削減

・地方の道路特定財源:1兆1,613億円9,064億円削減

・道路特定財源合計   :2兆8,040億円(2兆6,004億円削減)

暫定税率廃止による影響度合いは、都道府県・市町村によって異なる。

道路特定財源の暫定税率廃止の影響額(上位10都道府県)

Road08zanteihaishi01_2 

道路特定財源の暫定税率廃止の影響額(下位10都道府県)

Road08zanteihaishi02

影響額の最大格差は526億円(北海道と鳥取県の格差)と、かなり開きがあることがわかる。

道路特定財源のうち、地方分の暫定税率廃止の影響である。

地方の道路整備は、地方の財源だけで整備されているのではなく、国の補助事業や交付事業があるので、暫定税率廃止の影響は、さらに大きくなる。

次回はこの影響について解説する。

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2008年3月 4日 (火)

道路特定財源について考える~その3~

道路特定財源について考えるの3回目

今回は、道路特定財源について解説します。

●道路特定財源制度とは

道路特定財源制度とは、受益者負担(利益を受ける者が費用を負担する)の考え方に基づき、道路の利用者である自動車の所有者やその燃料を使用した人が道路の建設・維持費用を負担する制度のことである。

その歴史は古く、戦後高度経済成長の土台をつくるには、道路整備が緊急課題であるとして、1953年、田中角栄らにより議員立法として「道路整備費の財源等に関する臨時措置法」が制定され、1954年、揮発油税が道路特定財源化され「道路整備五箇年計画」がスタートし、同法は、1958年に「道路整備緊急措置法」に継承され、道路整備特別会計が創設された。以降、新たな税目の創設、税率の引き上げなどが繰り返され、道路特定財源の規模は拡大し、2003年に「道路整備費の財源等の特例に関する法律」に改題され、同時に、道路整備計画は、道路整備五箇年計画から社会資本重点整備計画の中に集約化され、使途の拡大が始まった。

●道路特定財源の種類

道路特定財源の種類をまとめると下記のようになる。

Tokuteizaigenhyou_3

税目としては、国が4税目、地方が2税目となる。

また、それぞれの根拠となる法律は、以下のようになる。

Tokuteizaigenhyou02_2

●2008年度の道路特定財源の規模

Road08tokutei01

出所:「国土交通省平成20年度道路整備予算財源内訳等」を元に作成

国:地方=62:38 と国の比率が高くなっている。

さらに、地方の道路特定財源のうち、自動車重量税譲与金地方道路譲与金石油ガス譲与金は、それぞれ自動車重量税、地方道路税、石油ガス税として、国で集められ、交付税及び譲与税配布金特別会計をとおして譲与された財源であり、税目としては国税であり、地方独自の道路特定財源の規模は、軽油取引税と自動車取得税の合算額1兆3,938億円しかない。

つまり、地方の道路特定財源の33%、額にして6,739億円は、国のコントロール化におかれていることになる。

よって税目で財源を分類すると

国:地方=74:26となる。

地方分権が提唱されて久しいが、地方の道路整備は、財源の面から見ても、国のコントロール化におかれており、地方の裁量権は極めて低いのが現状である。

地方分権の推進の視点でみても、道路特定財源制度の見直しは、極めて重要な課題である事は明白といえる。

次回は、暫定税率の廃止した場合の影響額について解説します。

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2008年3月 2日 (日)

道路特定財源について考える~その2~

道路特定財源について考えるの2回目

今回は、地方道路整備費用の内訳について解説します。

(前回のblogで予定していた道路特定財源の内訳については次回解説します。)

●2008年度地方道路整備費の財源構成

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出所:「国土交通省平成20年度道路整備予算財源内訳等」を元に作成

地方道路整備費の財源のうち、道路特定財源の占める割合54%と、地方一般会計の割合より高くなっており、道路特定財源なしに地方の道路整備は、ままならない事がわかる。

また、道路特定財源のうち、自動車重量譲与金3,601億円地方道路譲与金2,998億円石油ガス譲与金140億円は、自動車重量税、地方道路税、石油ガス税として国で徴収され、交付税及び譲与税配布金特別会計により、地方に譲与金として交付されたものであり、税目としては国税となる。

●2008年度道路整備費用地方分の内訳

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出所:「国土交通省平成20年度道路整備予算財源内訳等」を元に作成

外側の円が、支出の内訳、内側の円が使途決定権を示している。

地方が独自で支出を決められる範囲は、58%(2兆2,200億円)にしかなく、結局、地方の道路整備のうち42%は、国が使途を決定していることになる。

都道府県知事および市町村長は、財源の確保だけを声高に訴えるのではなく、使途決定権の移譲を訴えるべきではないか。

さらに言えば、『使途は、道路に限るべきではない』が、多くの住民の意見であろうから、都道府県知事および市町村長は、もう少し住民の意見を傾聴すべきであろう。

次回は、道路特定財源の内訳について解説します。

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2008年3月 1日 (土)

道路特定財源について考える~その1~

道路特定財源について、数回にわけて分析を行ない、最終的に道路特定財源の見直しについての、政策を提示したいと考えている。

まず2008年度の道路整備予算を分析

●財源構成

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出所:「平成20年度国土交通省道路整備予算財源内訳等」を元に作成

今話題になっている道路特定財源は、道路予算の63%を占めていることがわかる。

国と地方の財源比率は

国:地方=42:58

と地方財源が大きいことがわかる。

●事業支出

Road08saisyutu_3

出所:「平成20年度国土交通省道路整備予算財源内訳等」を元に作成

支出についても、国より地方事業の方が割合が高く

国:地方=32:68

となっている

●財源と支出の関係

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出所:「平成20年度国土交通省道路整備予算財源内訳等」を元に作成

国から地方へ5,852億円が交付されている。

地方にとっては、財源が補填されており、一見問題がないように思える。

しかし、これにはカラクリがある。

●財源と使途決定権限

Road08sainyusaisyutu2_2

出所:「平成20年度国土交通省道路整備予算財源内訳等」を元に作成

財源は

国:地方=42:58

であるにも係らず

使途決定権限は

国:地方=71:29

結局、地方の道路整備の使途についても、国が決定権を有しており、道路整備事業のうち地方が単独で行なえる事業は、総事業費29%しかないのである。

地方の方が、道路整備の財源が見かけ上は大きく、また、国とほぼ同額の道路特定財源を有していても、使途を決定する権限がないのだから、地方自治、地方分権とはかけ離れた状況だといえる。

道路整備事業費のうち7割以上を国、つまり国土交通省が決定しており、その金額は、道路特定財源と財投および料金収入を合わせた額と、ほぼ同額であることから、道路特定財源の見直しこそが、構造改革の本丸と言えるのでは、なかろうか。

このような状況の中、都道府県知事、市町村長は、揃いもそろって暫定税率維持を要求している。

地方議会での予算審議も佳境に入ってくる中、揮発油税をはじめてとする暫定税率が廃止になれば、財源に穴があき、補填できない可能性が高いから、維持を要求しているのであろう。

しかし、暫定税率が維持されても、地方の道路整備が進捗するかどうかは、国が決定するので、地方には裁量権がないのだから、自らの自治体の道路整備が実施される保障など何処にもないのである。

暫定税率維持を要求するのであるならば、少なくとも使途決定の権限も地方に移譲することを要求すべきではないか。

自治体の首長が、暫定税率の維持のみを声高に叫んでいる、状況に危機を感じずにはいられない。

次回は、道路特定財源の概要について分析する。

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