カテゴリー「国家財政」の記事

2008年5月14日 (水)

医療の国際比較その1~HealthData2007~

日本の医療について、OECDのHealth Data2007を基にまとめてみたので報告します。

まずは、医療費の国際比較

■GDPに対する医療費の割合

Medical07

画像をクリックすると拡大できます。

出所:OECD Health Data2007を基に作成 (C)社会経営システム研究所

注:※印は04年、※印以外は05年

  公的負担には、社会保険料(雇用主+個人負担)を含む

医療費の増加が財政を圧迫していると言われているが、日本の医療費はOECD加盟30ヶ国中21番目と、国際的に見れば低い水準である事がわかる。

続いて、医師数の国際比較

■人口1000人当りの医師数

Doctor07

画像をクリックすると拡大できます。

出所:OECD Health Data2007を基に作成 (C)社会経営システム研究所

注:※印は04年、※印以外は05年

日本の人口1000人当りの医師数は、OECD加盟国30ヶ国中、27番目

GDPに占める医療費の割合が低いことを考えれば、これは当然の結果といえよう。

昨今は、産科医、小児科医、救急医の不足による、たらい回しが多発しているが、厚生労働省の医師・歯科医・薬剤師統計を基にした東北大の分析によると、常勤医だけで現在の診療体制を維持するには、医師が4万人不足していることがわかっている。

では、4万人医師を増やすのに、いくらかかるか試算してみよう。

勤務医の平均年収:14,150,000円

勤務医1人当りの人件費は、年収の1.5倍と仮定すれば、

勤務医1人当りの人件費(年額):21,225,000円

よって

必要経費:21,225,000円×40,000人=8,490億円

2008年度の一般会計予算83兆円の約1%程度(1.02%)

道路特定財源暫定税率 2兆6,004億円 >> 8,490億円

このように比較して見れば、医師不足を解消する費用ってたいした金額ではないことがわかる。

学費の負担はどうするかなど、上記以外にも費用はかかるであろうが、それでも道路特定財源の暫定税率ほどかかるとは、到底思えない。

増税せずとも、税の使い方を変えるだけで、医師不足を解消できるではないか。

なんで、こんな簡単なことを今の政治家や行政は、できないのか・・・

道路は命の道だ!と言っている、某党の道路族議員がいるが、道路を整備して、病院に到着する時間を短縮しても、医師がいなければ、本末転倒。

少子化対策の観点からも、まずは安心して産める環境を整備することが急務であるのは、自明。

揮発油税を中心とする道路特定財源を来年度より一般財源化するこが、閣議決定されたが、ぜひとも来年度の予算もしくは、今年度の補正予算で、医師不足解消に配分してもらいたいものである。

私どもで、作った政策グループチーム『民』は、税の使い方を変えるだけで、意外と簡単に解消できる事を主張していくので、こうご期待。

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2008年5月13日 (火)

国の借金849兆円に(2008年3月末)

財務省は、12日、2008年3月末現在の国の長期債務残高は、849兆2,396億円に達したことを発表した。

これを、国民一人当りに換算すると、665万円

10年前の1999年は、346万円であったので、10年で1.9倍に増加、昨年と比較すると、1年間で約12万円増加した事になる。

長期債務の内訳は下記

普通国債541兆4,584億円(+9兆7,569億円)

財投債139兆7,543億円(+8,482億円)

借入金57兆1,589億円(-2兆1,235億円)

政府短期証券107兆7,528億円(+6兆7,787億円)

長期債務合計849兆2,396億円(+14兆8,610億円)

2007年の暦年のGDPは515兆円(06年比+7兆円)であるから、GDPの伸びより長期債務残高の伸びが上回っている事になる。

残念ながら、財政健全化は、全く進んでいない状況にある。

超少子高齢社会の日本において、この状況は、非常に大きな問題だ。

近い将来、労働力人口が減少する事が必至な状況で、GDPを増加させる事は至難であることは、明らかであり、早急に借金に依存する財政から脱却しなけれれば、日本の将来は、非常に暗いものになる。

いいかげん、国・地方を問わず、政治家が強いリーダーシップを発揮して、地方公務員を含めた公務員の給与の適正化、独立行政法人・特殊法人・第三セクターの抜本的な見直し、入札改革による事業コストの適正化を行い、歳出削減に努め、借金に依存しない財政を実現しなければ、日本は沈没してしまう。

残念ながら、上記を実現してくれそうな政治家が少ないのが現状である。

もはや、自ら政治家を生み出すしか道はないのか・・・

■国の長期債務残高の推移(1998年~2008年3月末)

0898saimu

出所:国債及び借入金並びに政府保証債務現在高(財務省)を基に作成

(C)社会経営システム研究所

■国民一人当りの長期債務残高推移(1998年~2008年3月末現在)

0898saimup

出所: 国債及び借入金並びに政府保証債務現在高(財務省)および10月1日推計人口(総務省統計局)を基に作成

(C)社会経営システム研究所

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2008年4月25日 (金)

2008年度の国の予算

2008年の国の予算についてまとめたので報告します。

2008年度国の予算歳入純計(一般会計+特別会計+政府関連団体)

2008kunisainyu_3

出所:財務省平成20年度 財政法第28条等による予算参考書類を元に作成を基に作成

(C)社会経営システム研究所All Rights Reserved.

租税や保険料など、まともな収入は、109兆円で、歳入純計329兆1,870億円33%たらず。

公債金・借入金が全体49.8%と、約5割を占めている事からみても、まさに破綻していると言っても、間違いない。

しかも、公債金・借入金のうち、55.7%に相当する91兆4,833億円は、借款債、つまり借金返済のための、財源である。

2008年度国の予算歳出純計(一般会計+特別会計+政府関連団体)

2008kunisaisyutu_2

出所:財務省平成20年度 財政法第28条等による予算参考書類を元に作成を基に作成

(C)社会経営システム研究所All Rights Reserved.

歳出については、借金の返済が180兆円で60%

借金返済以外の支出では、以下の順

社会保障費:66兆8,455億円(21.9%)

地方交付税等:16兆5,823億円(5.4%)

公共事業:8兆90億円(2.9%)

文教科学技術:5兆3,122億円(1.7%)

公共事業費が、やはり多すぎると言わざるを得ない。

公共事業が全てダメとは、言わないが、公共事業費の財源の多くは建設国債などの借金であり、公共事業が減らない限りは、借金が減らないのは自明である。

今年度も、5兆2,120億円の建設国債を、発行予定である。

建設国債は、債務償還60年ルールが適用されるため、借金元金の返済は60年後にすればよい事になっており、結局10年債、20年債で発行しても、返済は先送り。

借金が膨れ上がり、2007年12月31日現在の国の長期債務残高が838兆円になった理由は、借金返済を債務償還60年ルールで、先送りにしたため、と言って間違いないだろう。

即刻、債務償還60年ルールは、廃止すべきである。

これ以上借金を増やさないよう、プライマリバランスの均衡化により、財政再建をしつつ、超高齢化時代に対応した社会保障費を捻出しなければ、この国の未来は、ないのは明白。

困難な事は、十分承知しているが、まずは公務員制度改革と独立行政法人・特殊法人の改革を断行し、国・地方の公務員の人件費を削減、民営化の推進を行ない、事務事業費を大幅に削減し、国も・地方も、公共事業費を削減し、社会保障や教育、技術革新に、歳出転換すべきでは、ないだろうか。

まずは、徹底した歳出のチェックを!増税の議論は、その先。

そのためにも、政治家に任せることなく、市民が税の使い方を調査し、おかしい事は、おかしいと、主張しなければならない。

市民が声をあげることで、政治家の態度も変わる可能性はある。

あきらめず、行動するしか、道はない。

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