道路特定財源について、数回にわけて分析を行ない、最終的に道路特定財源の見直しについての、政策を提示したいと考えている。
まず2008年度の道路整備予算を分析
●財源構成
出所:「平成20年度国土交通省道路整備予算財源内訳等」を元に作成
今話題になっている道路特定財源は、道路予算の63%を占めていることがわかる。
国と地方の財源比率は
国:地方=42:58
と地方財源が大きいことがわかる。
●事業支出
出所:「平成20年度国土交通省道路整備予算財源内訳等」を元に作成
支出についても、国より地方事業の方が割合が高く
国:地方=32:68
となっている
●財源と支出の関係
出所:「平成20年度国土交通省道路整備予算財源内訳等」を元に作成
国から地方へ5,852億円が交付されている。
地方にとっては、財源が補填されており、一見問題がないように思える。
しかし、これにはカラクリがある。
●財源と使途決定権限
出所:「平成20年度国土交通省道路整備予算財源内訳等」を元に作成
財源は
国:地方=42:58
であるにも係らず
使途決定権限は
国:地方=71:29
結局、地方の道路整備の使途についても、国が決定権を有しており、道路整備事業のうち地方が単独で行なえる事業は、総事業費29%しかないのである。
地方の方が、道路整備の財源が見かけ上は大きく、また、国とほぼ同額の道路特定財源を有していても、使途を決定する権限がないのだから、地方自治、地方分権とはかけ離れた状況だといえる。
道路整備事業費のうち7割以上を国、つまり国土交通省が決定しており、その金額は、道路特定財源と財投および料金収入を合わせた額と、ほぼ同額であることから、道路特定財源の見直しこそが、構造改革の本丸と言えるのでは、なかろうか。
このような状況の中、都道府県知事、市町村長は、揃いもそろって暫定税率維持を要求している。
地方議会での予算審議も佳境に入ってくる中、揮発油税をはじめてとする暫定税率が廃止になれば、財源に穴があき、補填できない可能性が高いから、維持を要求しているのであろう。
しかし、暫定税率が維持されても、地方の道路整備が進捗するかどうかは、国が決定するので、地方には裁量権がないのだから、自らの自治体の道路整備が実施される保障など何処にもないのである。
暫定税率維持を要求するのであるならば、少なくとも使途決定の権限も地方に移譲することを要求すべきではないか。
自治体の首長が、暫定税率の維持のみを声高に叫んでいる、状況に危機を感じずにはいられない。
次回は、道路特定財源の概要について分析する。
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